TOEFL戦記

二月二日。火曜。ツインテールの日。はるしの誕生日。そしてTOEFL

今日の戦いは予定の2時間遅れで始まった。

そう、寝坊だ。

6時半にセットしたアラームは既に鳴り止み、8時半を示す時計を見た僕は体温を失った。

ヤバイ、遅刻だ、TOEFL受けられない、再履だ。

再履している来年の自分が思い浮かんだ。今日の時間を確認せずに寝た昨日の自分への憎しみがとまらない。

しかし、試験開始が遅いことを祈りながら落ち着いて机のプリントの山を漁り試験のプリントを探す。

10時10分開始。まだ間に合う。

僕は猛烈に準備した。ツインテールにする暇もなく家を飛び出す。去年ツインテールにしたのが懐かしい。

会場にギリ到着。席は大教室の最後列ど真ん中。勝った。この教室を支配するのは僕だ。そう思いながら教室を見渡し試験監督を確認する。

男二人。女三人。そしてドアの小窓から顔をのぞかせる男一人。

270°の範囲を持つ僕の視界が全員を捉える。
よし。いける。(カンニングはしてない)

試験の成功を確信し、伸びをしながら後ろを振り返る。そして自信が一気に崩れ去る。

パイプ椅子が僕の真後ろに置かれていたのだ。教室を支配するのは僕じゃない。僕の後ろに座る試験官だ。終わった。僕は首一つ動かせない。そこに試験官が座ることはなかったが、そんなことは知る由もない僕が試験終了まで怯え続けていたのは言うまでもない。

試験前の氏名等の記入時間。まさかここで苦しむとは思わなかった。試験監督の日本語の指示が聞き取れない。書いてよ。黒板に書いてよ。それかプリントくばってよ。前の人に聞こうとしたがテンパりすぎてちょっと強めにペンで叩いてしまった。ごめんなさい。

試験が始まった。リスニングだ。1問目から死を覚悟した。英語が頭に入ってこない。最近邦楽ばかり聴いていたからだろうか。挙動不審になってしまっていたのか、試験官がじっと見つめてくる。まずい、苦しんでいるのがばれたのか?そう思った僕は帰国子女ぶることにした。

空を見つめ問題を聞く。マークする。
空を見つめ問題を聞く。マークする。
その繰り返し。日本語を聞いているかと思わせるぐらいすかしていた。流れてくる意味不明な音は耳を通り抜けていた。

リスニングが終わり、文法、長文。もう僕の集中力は切れていた。問題の難易度を一瞬で判断し難しいのは問題を読まずに解いていた。

ラストスパートは問題作成者の呼吸を感じることに命を削った。A、C、もう一個C、BかDいくと思わせてA。問題作成者の優しさと悪意を感じながらマークした解答用紙は歪な模様を描いていた。

人よりも早く終わったのは間違いない。終わっていたしオワッテいた。時計を忘れていたから分からないが15分は寝ていた。

今回のTOEFLは宝くじのようだった。いやいや、やっぱり運じゃない。自分の直感力を信じよう。間違えた。英語力を信じよう。

はぁ。。。こんだけ書いて1200文字かよ。教育学のレポートどんだけだよ。はぁ。。。明日チャイ語のテストなのに何してんだよ俺。

以上、TOEFL戦記でした。